《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
今まで、俺にとって吸血鬼の力は足枷となっていた。
その足枷の拘束が解け、己の全てを受け入れた途端、躰の底から強い力が湧水のように、溢れ出す。
悟りを開き、神にでもなったような感覚が俺を酔わせる。
「小笠原知弥…?」
天狐も果敢に俺に大太刀を振り下ろす。
祠に響く激しい金属音。刃をかわせば視界も揺れる。
天狐の太刀先が俺の前髪を掠った。パラパラと足元に落ちる緋色の髪。
「どうした…怖気づいたのか?」
「クッ」
俺は天狐の言葉を皮肉げな微笑みで返す。
「これからが本気だ!天狐」
両手に劍を構える俺の方が攻撃力は上。右手で天狐の太刀を受け止めれば、そのまま左手の劍で再び、攻撃する。
鬼の力を使う俺は天狐と同等の力を得て、激しい攻防を続けた。
「お前が狐の神なら、俺は鬼の神だ・・・」
鬼神の力を手に入れた俺の心は今まで感じたコトのない高揚感に陶酔。
俺は己の力の限界を感じていた。でも、鬼の力を自分の力とし、まだ見ぬ際限の力に目覚めた。
「うぉりゃあああーーー!!!」
雄叫びを上げて、天狐の手元から太刀を奪った。
その足枷の拘束が解け、己の全てを受け入れた途端、躰の底から強い力が湧水のように、溢れ出す。
悟りを開き、神にでもなったような感覚が俺を酔わせる。
「小笠原知弥…?」
天狐も果敢に俺に大太刀を振り下ろす。
祠に響く激しい金属音。刃をかわせば視界も揺れる。
天狐の太刀先が俺の前髪を掠った。パラパラと足元に落ちる緋色の髪。
「どうした…怖気づいたのか?」
「クッ」
俺は天狐の言葉を皮肉げな微笑みで返す。
「これからが本気だ!天狐」
両手に劍を構える俺の方が攻撃力は上。右手で天狐の太刀を受け止めれば、そのまま左手の劍で再び、攻撃する。
鬼の力を使う俺は天狐と同等の力を得て、激しい攻防を続けた。
「お前が狐の神なら、俺は鬼の神だ・・・」
鬼神の力を手に入れた俺の心は今まで感じたコトのない高揚感に陶酔。
俺は己の力の限界を感じていた。でも、鬼の力を自分の力とし、まだ見ぬ際限の力に目覚めた。
「うぉりゃあああーーー!!!」
雄叫びを上げて、天狐の手元から太刀を奪った。