《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
私を見つめる傲慢な目と皮肉めいた笑いの口許。



「何しに来たの?」


「見れば分かるだろ?」


竹刀を持ち、立ち上がった。


「お前…この間…全国優勝したとか・・・」


「顧問のクセに知らないの?」


「副顧問の…相良先生に任せっきりだからな…それよりも俺と勝負しろ…お前もこのまま、強制的に花嫁にされるのは…嫌だろ?勝負して俺に勝ったら、見合い話はなかったコトにしてやる。お前が負けたら潔く、俺の花嫁になれ」



「・・・」


私の目の前に挑発するかように、竹刀を振り下ろした。


「わかった・・・絶対、約束よ!」


「マジでやんのか?花奏…こいつお前よりも強いぞ!」


「このまま、黙って花嫁にされるのは嫌だもん!」




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