《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
四巻*満ちていく月
面を取った花奏は悔しそうに唇を噛み締め、涙まで潤ませた。
相当な負けず嫌い。そんな印象を受ける。
俺も面を取り、頭に被った綿タオルを外して、額に滲んだ汗を拭き取った。
「・・・不満ならもう一度、勝負してやっていいが・・・」
「潔く…あなたの花嫁になります」
「・・・」
情(ナサケ)を掛けてやったのに、花奏は俺の情を払った。気の強い上、サバサバした性格らしい。
女特有のドロドロした性格ではないようだ。
俺の情に甘んじんて、もう一度、勝負を挑んで来ると思ったが、キチンと腹を括り、覚悟をキメる所に俺は…少し惹かれた。
気はまだまだ、弱いが、安倍家の当主となる器はある。
「そうか・・・なら、婚儀の話を進めよう」
「え、あ…」
俺の言葉に花奏は頬を染めた。
その表情に俺の鼓動はトクンと跳ねる。
相当な負けず嫌い。そんな印象を受ける。
俺も面を取り、頭に被った綿タオルを外して、額に滲んだ汗を拭き取った。
「・・・不満ならもう一度、勝負してやっていいが・・・」
「潔く…あなたの花嫁になります」
「・・・」
情(ナサケ)を掛けてやったのに、花奏は俺の情を払った。気の強い上、サバサバした性格らしい。
女特有のドロドロした性格ではないようだ。
俺の情に甘んじんて、もう一度、勝負を挑んで来ると思ったが、キチンと腹を括り、覚悟をキメる所に俺は…少し惹かれた。
気はまだまだ、弱いが、安倍家の当主となる器はある。
「そうか・・・なら、婚儀の話を進めよう」
「え、あ…」
俺の言葉に花奏は頬を染めた。
その表情に俺の鼓動はトクンと跳ねる。