坂田家の日常
「すまん、尚斗…」
「ったく、お前一人ならどうなってたか」
こんな状況の中、冷静でいられる俺はすごい。
「お前ら、あそこで何してた」
「あの辺りは俺らのシマなんでね。変な事されたら困るのよ」
別にシマだろうと俺達には関係ねーだろ。
「……ある人をつけてまして……」
「あ゙ぁ!?」
「バ、バカセー…」
そんな言い方は怪しまれるって!!
「てめーら、誰をつけてたんだ……――」
最後まで言い終わる前に、奥にある扉の開くデカイ音がある。
不良達の視線はそっちに向き、俺とセージも顔を見合わせた。