坂田家の日常

「付き合ってください!!」



―――うん、そうなるよな。




「――ごめん、無理」



俺が断った瞬間、セージに頭を殴られた。



「いてぇ!!」

「お前バカか!!奏世ちゃんと付き合えるとか、普通じゃありえねぇ!!むしろ俺が付き合いてぇ!!」

「それとこれとは別だし、お前のは願望だろーが」



俺は彼女の事をよく知らないし、彼女も俺の事を知らない。



だいたい、姉貴を知ってる時点で、繁華街にいるような奴って事だろ。



「何でダメなの……」

「いや、ここではいって言う方がおかしいし」

「あたし初めてフラれた〜…」