坂田家の日常
「尚也……」
「尚斗兄、これには訳があって……」
「ちょっと来い」
俺は尚也を玄関に連れていき、訳を聞く。
「奏世先輩が家に来たいって言ったんだよ!!」
「断れなかったのかよ……」
「ほら、芸歴もキャリアも奏世先輩が断然上だし、断れなかった……」
「はぁ〜…」
一通り尚也の言い訳を聞いてリビングに戻ると、母さんや菜緒子と談笑する雨宮奏世。
いつの間に親しくなってんだよ……。
「奏世ちゃんは末っ子なのよね?」
「はい。末っ子だったから妹か弟に憧れてました!!」
「あたしも末っ子ー!!」