坂田家の日常
安全とか、そういう問題じゃない気がするんだけどな。
「尚斗君!!行こう!!」
こいつには願ったり叶ったりの展開じゃねーかよ……。
――――――……
駅までの道では、俺が一切口を開く事もなく。
雨宮奏世が一人でずっと喋っていた。
「それにしても、尚斗君の兄弟ってみんな美人だね」
「…………」
「菜緒子ちゃんは年下に見えないし、七海ちゃんは将来美人になるし」
「…………」
「何よりママさん!!子持ちに見えないんだけど!!」
「…………」
「ねぇ、聞いてる?」
うるさいぐらいに聞こえてるっつーの。