坂田家の日常
一方的に言う俺。
「じゃあな、」
駅には着いてないけど、引き返す。
言い過ぎたとは思ってない。
セージの事がなくても、いつかはこうなるってわかってたんだ。
「尚斗くん、おかえり」
「…………」
「ちゃんと駅まで送って行った?」
「知らね」
「尚斗くん…?」
俺は母さんを振り切って、部屋に入る。
あんな奴、知らねーっての。
どうなろうが関係ない。
『尚斗兄…ごめん……』
ドア越しに尚也の声。
あぁ、もう。
イライラする。