坂田家の日常
「…………」
「初めて迷惑って言われてショックだったもん……」
「…………」
「男の子の気持ちがわからないってお兄ちゃんに相談したら、あたしが悪いって言われて……」
「……………」
「ずっとずっと、考えてた」
静寂した住宅街の中、気まずい雰囲気が漂う。
この前までの雨宮奏世とは違う。
「本当ならすぐに電話したかったけど、仕事でアメリカに行ったし、ケータイも忘れちゃったし」
「…………」
「寂しかった?」
「別に」
尚也が連絡通じないって言ってたのは、それでかよ。
つーか、話変わってね?