坂田家の日常
「――尚斗君!?どこっ!?」
あぁ…何でここに来てしまったんだろう…。
扉を閉めるタイミングを失った俺は、案の定尚也にバレて、引っ張られる。
「…………」
「…………」
に、睨まれてるんだけど……。
「尚也君、これ尚斗君じゃない」
「奏世先輩、尚斗兄です……」
「尚斗君、こんなにダサくない」
ストレートに言う人だな……。
「奏世先輩っ!?」
「ちょっ…!?」
急に髪の毛を触ってきたと思ったら、グシャグシャにしやがる。
せっかく朝からセットしてきたのに……。