坂田家の日常
セージが俺に倒れてきて、近くにいた二人まで倒れる。
「っ……」
「わ、わりぃ!!」
人がたくさんいる所で、思いっきり走るなっつーの。
「あ、」
「あ?」
「わりぃ、尚斗」
パリンと割れる音。
目元に手をやると、メガネをかけてない。
そして、俺の隣りにはひび割れたメガネ。
よくもまぁ、やってくれたな。
「お、怒るなよ。悪気があったんじゃねぇからな!!」
「…………」
「……ごめん」
メガネ自体は度入りじゃないし、あってもなくても支障はないんだけどさ。