坂田家の日常



菜緒子に用件を伝えた俺は、屋上に行く。



「はぁ〜…」

「尚斗っ!!」

「ったく、セージ」

「いや、本当。悪気があったわけじゃねぇ!!」

「わかったから…」



いつかは俺もバレるってのはわかってた。



修学旅行とか、男子にはバレるだろうって。



でもまぁ、仕方ない。



「ごめん、尚斗君…」

「あんたが謝る必要はねぇよ。ただもう文化祭は楽しんでいられねぇけどな」

「うん、わかってる」

「ただ帰るには、また目立ってしまうからちょっと待ってろ」



あとは菜緒子が来るのを待つだけ。



見つけ出してくれただろうか。



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