坂田家の日常
何も話そうとしなくなった姉貴。
「奈緒美さん、隣り出るみたいですよ」
「よし、着けるぞ」
「え…?」
「は…?」
荷物を持ち、部屋を出た姉貴。
面白そうと、セージも続く。
「…………」
うわ…あり得ねぇ…。
店を先に出た姉貴とセージを追い、自分達の分の会計を済ませる。
どこ行った、って思うほど離れてはいない。
むしろ止まってる。
「セージ、どうしたんだ?」
「追いかけようにも、バイクで行ってしまってさ……」
それじゃ後を着けようにも無理だな。