坂田家の日常
「姉貴、どうすんの?」
「行くしかないでしょ」
「行くって……」
「倉庫によ」
「はぁあ?」
姉貴はどこかに電話をかけると、着いてこいと言った。
「倉庫ってさ、暴走族の奴等がたくさん集まってんじゃねぇの?」
「だろうな…」
「生きて帰れるかなぁ…」
物騒な事を言うなよ、セージ。
姉貴がいれば大丈夫なんだろうけど、その姉貴のせいで騒動に巻き込まれる可能性もあるからな。
そっちが逆に厄介だ。
「奈緒美さん、お待たせしました」
「すまないね」
黒塗りの車に平然と乗り込む姉貴。