坂田家の日常



「姉貴、どうすんの?」

「行くしかないでしょ」

「行くって……」

「倉庫によ」

「はぁあ?」



姉貴はどこかに電話をかけると、着いてこいと言った。



「倉庫ってさ、暴走族の奴等がたくさん集まってんじゃねぇの?」

「だろうな…」

「生きて帰れるかなぁ…」



物騒な事を言うなよ、セージ。



姉貴がいれば大丈夫なんだろうけど、その姉貴のせいで騒動に巻き込まれる可能性もあるからな。



そっちが逆に厄介だ。



「奈緒美さん、お待たせしました」

「すまないね」



黒塗りの車に平然と乗り込む姉貴。



< 327 / 581 >

この作品をシェア

pagetop