坂田家の日常
ここで置いていかれるよりも、姉貴の後ろについていた方が変に絡まれないだろう。
「姉貴が暴走しないといいんだけど…」
そんな俺の心配をよそに、姉貴が何かをするのは明らかで。
「奈緒美センパイ、」
「電話してごめん。でも助かった」
「いえ、奈緒美センパイの頼みとあらば」
さっき姉貴とカラオケにいた人もいた。
姉貴はこの人に電話してたんだな。
「なぁ、俺ら睨まれてね?」
「んなのとっくに気づいてるって」
絶対ここは場違いだから。
「眞里はいる?」
「今、総長室で話し合いをしてます」
「そう、」