坂田家の日常
総長室に入ると、タバコ臭くて、セージがそそくさと換気をする。
姉貴は2人掛けソファに寝転ぶ。
「(どうすんだ!?)」
「(わかんねぇ…)」
俺達は何も言えず、アイコンタクトで合図をする。
外から聴こえてくるのはバイクの爆音。
「奈緒美、」
扉が開いたかと思うと、そこには姉貴を呼ぶ榊が立っていた。
「俺はお前を悲しませたりしない」
「……だから何。あたしは榊を選ばない」
「眞里がお前を選ばなくてもか」
「それでもだよ。あたしが好きなのは眞里なんだから」
「そうか……」
姉貴……。