坂田家の日常
榊は伏し目がちに部屋を出ていく。
「……………」
「な、奈緒美さん、ビールありますし、飲みましょ…」
冷蔵庫から缶ビールを持ち出してきたセージ。
姉貴の前に置くけど、ビール大好きな姉貴が手を出さない。
これは困った。
「あぁもうっ!!」
髪の毛をくしゃくしゃにした姉貴は、立ち上がり、そしてセージが出したビールを飲んだ。
「あ、姉貴…?」
「黙ってんのは性に合わないんでね」
「は?」
さっきまでの姉貴はどこへやら。
まずソファーを倒したかと思うと、部屋をめちゃくちゃにし出した。