坂田家の日常
俺が帰ってきた時には、尚也はもう寝ていた。
ドラマの撮影で疲れてるのはわかるんだけど、ちょっとは手伝ってくれよな……。
「そういや姉貴は?」
「まだ寝てるよ。二日酔いだからね」
そのまま永眠してくれたらなぁ…とか、縁起でもねぇ事を考えてみる。
まぁ、姉貴が酔っただけで死ぬわけねぇけど。
「地味に昨日、クソって言ったの取り消してぇな……」
「そんな事、言ったの!?」
「つい口が滑ってな。酔ってたけど、姉貴は地獄耳だからな……」
覚えてたら、俺が何されるかわかったもんじゃない。
殺されかねない。