坂田家の日常



「ママはパパとの大切な子供を中絶なんてしたくなかったの。だからパパの知らない内にパパの家に行ったのよ」

「何やってんだよ……」

「パパにも同じ事を言われたわ。だけどそのお陰で許してもらえたのよ」

「そうなんだ…」

「まぁ、お腹も膨らんでたし、中絶出来ない時期に入ってたのもあるんだけどね」



アルバムの写真には、生まれたばかりの兄貴が写ってる。



「直樹兄、可愛い」

「ちっちゃあ〜い」

「ママは大学辞めたけど、この頃はまだパパは大学生だったのよ」



大学生を続けながら、一児の父親になった親父は、じいちゃん達の仕送りなかったら、さらに大変だっただろうな……。



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