坂田家の日常



「それから何年もして七ちゃんが生まれたんだよね」

「あん時は菜緒子、妹か弟ができるって喜んでたもんな」

「だってお姉ちゃんになりたかったんだよ」



家族みんなのアルバムには、俺が覚えてある写真が増えていく。



家族旅行とかも、たくさん行ったな〜。



「ママはみんなが健やかに、元気に育ってくれて嬉しいわ」



母さんのその言葉で、俺も菜緒子も七海も、なんか微笑ましくなった。



「さぁ、お話はもう終わり。夕飯の準備を始めようかしら」

「ママ、手伝うよ」

「あたしも〜!!」



一人リビングに残った俺は、アルバムを元あった場所に戻す。



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