坂田家の日常
セージはとにかく、決めたら突っ走る。
というか、あいつに進路変更なんて考えが、思い浮かんでないだろう。
「こんばんわー!!」
「あーっ!!奏世ちゃーん!!」
玄関のチャイムが鳴る事なく、勝手に家の中へ入ってくる、雨宮奏世。
おかしいと思うのは俺だけで、他は誰もこれが普通だと思ってるから怖い。
「見て尚斗君!!あたし大学合格したの!!」
そう言って見せられた合格通知……。
「…………」
「ん?」
「いや、」
セージの言った通り、同じ大学……。
「尚斗兄ちゃんもねー、合格したんだよー」