坂田家の日常
それから学年中が本格的な受験モード。
決まってる人は残りの高校生活を満喫してるけど、進学する人の方がたくさんいるし、昼休みとかピリピリしてる。
ただコイツは、ピリピリじゃなく、慌ただしくなった。
「尚斗っ…ここ…」
「これはこの前やったばっかりだろ……」
「なんか問題の意味がわかんねぇんだよ!!」
今まで空っぽの脳みそに、数々の数式を埋め込んでいるセージ。
「ヤベッ…先生に呼ばれてるんだった!!」
「おい、セージ!?」
せっかく人が教えてるのに。
「……ったく」
セージには呆れてばっかりだ。