坂田家の日常
校門の前にいたから、周りに目立つこと極まりない。
だから一刻も早く、この場を抜け出した。
最後の最後に、目立ったな……。
「じゃ尚斗、後で尚斗ん家行くわ」
「了解、」
セージとは一旦わかれて、家に向かう。
「あっ、尚斗兄おかえり!!」
「菜緒子か、速かったんだな。真壁は待たなくてよかったのか?」
「先輩は部活の後輩達の送別があるからね。そんなの待ってられないよ」
「ふーん」
「それよりママ達いないから、夕食の買い出しに行くね」
「俺の分はいらねぇからな」
「うん、わかってる」
菜緒子が買い物に行って、家には俺一人。