坂田家の日常



――――――――…




それから、あっという間に一ヶ月が経った。





「尚斗兄、俺のワックス知らねぇ?」

「無くなったって、言ってなかったか?」

「あっ、そうだった」



4月になった今も、我が家の朝は慌ただしい。



「尚斗兄、大学楽しい?」

「まだ入ったばっかりなんだから、楽しいかわかんねぇよ」

「ふーん。じゃ、あたし学校行くね」

「おう、」



学校に行く尚也と菜緒子を見送り、姉貴を起こしに姉貴の部屋に行く。



「姉貴ー、仕事……」

「わかってるわよっ!!」

「……起きてたんだ……」



< 576 / 581 >

この作品をシェア

pagetop