坂田家の日常
「いや〜、尚斗兄サンキュ」
「菜緒子が知ったら怒るからな」
「菜緒子にも電話しようとしてたんだけど、忘れてたんだよ」
「お前な……」
この会話を菜緒子に聞かれたら、どうなる事か……。
「それより尚也、今日何かあったのか?」
「ん〜わかる?」
「わかるも何も、今日お前おかしいだろ。車で迎えに来るとかさ……」
「実は今日、良いことがあってさ〜」
「ふーん……」
「気にならないの!?」
「いや、うん。別に……」
別に尚也の良いことを知ったって、どうこうなるわけじゃないし。
尚也は聞いてほしいっぽいけど。