坂田家の日常



『世界制服、』と笑いながら言った姉貴は、部屋を出ていった。



冗談だろうけど、姉貴なら……と思ってしまう。



「……尚也?」

「奈緒美姉は奈緒美姉なりに、励まそうとしたのかな……」

「さぁ?」

「でも奈緒美姉の言う通りだよね」

「…………」

「なんか俺、もっと頑張らなきゃいけないんだな〜…」

「尚也…」

「うん、大丈夫だから。またチャレンジするし、大丈夫……」



俺がしてやれる事はないけど、影ながらでも尚也を応援する事はできる。



「尚也、次も頑張れよ」

「うん、」



落ち込んでる尚也は、尚也じゃない。



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