二人のひみつ基地
そんな二人だったから下校が二人切りになると結構楽しかった。
お互い傷つけあう言葉なんて言わなくて夕べ見たテレビの話とか新しく出たゲームソフトの話とか出来なかったテストの結果とか色々話した。
そんな夏休み前の学校帰りのある日私は二人切りになった伊織君に話しかけた。
「あのさ、私のお祖母ちゃんの家に行かない?」
「お祖母ちゃんの家?」
「うん、直ぐそこなの」
「行く」
学校から家の中間にあるお祖母ちゃんの家二年前に亡くなって今は誰もいない。
私は家から勝手に鍵を持ち出していて伊織君と二人、お祖母ちゃんの家に入った。
「ねぇ。伊織君。ここ……二人のひみつ基地にしない?」
「ひみつ基地?」
「うん」
平屋で和室が二つにキッチンとお風呂とトイレ、家の中はお母さんがたまに掃除に来るので綺麗だった。
お互い傷つけあう言葉なんて言わなくて夕べ見たテレビの話とか新しく出たゲームソフトの話とか出来なかったテストの結果とか色々話した。
そんな夏休み前の学校帰りのある日私は二人切りになった伊織君に話しかけた。
「あのさ、私のお祖母ちゃんの家に行かない?」
「お祖母ちゃんの家?」
「うん、直ぐそこなの」
「行く」
学校から家の中間にあるお祖母ちゃんの家二年前に亡くなって今は誰もいない。
私は家から勝手に鍵を持ち出していて伊織君と二人、お祖母ちゃんの家に入った。
「ねぇ。伊織君。ここ……二人のひみつ基地にしない?」
「ひみつ基地?」
「うん」
平屋で和室が二つにキッチンとお風呂とトイレ、家の中はお母さんがたまに掃除に来るので綺麗だった。