二人のひみつ基地
そして、私と一緒でかなりのミーハーあれも素敵これも素敵とアニメのキャラクターから
ゲームのキャラクターからイケメンアイドルまで挙句、韓流スターにものめり込んだ時期もありかなりのミーハーそんな愛子が私に会うなり言った。

「イケメン見つけた」

「うそ?もう?同じ学校?」

「うん、多分そう」

たったそれだけなのに早く学校に行ってみたくなった私も愛子に負けず劣らずのミーハーだ。




愛子とはクラスが別だった。

愛子は二組で私は四組だった。

入学して二日目に愛子が私のクラスの様子を見に来た。

愛子の事だから多分イケメン捜しだ。

「やっぱりー。昨日はそうじゃないかと思ってたんだ」

「何?」

「ほら、あの窓際の一番後ろに居る子」

チラリと振り返る。

「昨日、私が言ってたイケメン君よ」

あんまりジロジロ見るのも悪いので私はチラチラそちらに視線を向けた。

うん……確かにイケメンだ。

「ねっあの子なんて名前?」

「知らないよ」

愛子が鼻の穴を膨らませた。

「何で調べないの?」

「わ……私、別にイケメン同好会とかやってるわけじゃないし」

愛子はまた鼻の穴を膨らませて

「それいいかも。作っちゃう?イケメン同好会」

「はぁ?」

なんじゃそりゃ……

今の愛子の勢いじゃ冗談じゃ済まない感じだ。

そう思いながら窓際のイケメン君に目をやった。

そのイケメン君は窓から校庭を眺めている様子だったがなぜか寂しそうに見えた。
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