‡魔王‡
居場所
俺は起き上がった。
「すみませんでした。もう大丈夫なんで帰ります」
「本当に?じゃあ気をつけて帰ってくださいね~」
俺は保健室を出ると一目散に自分の『家』へと走った。
家へ帰ると同時に罵声が玄関に響いた。
「何時だと思ってんだあぁ!時間は守れって何回も言ってんだろぉ!」
親の親戚に預けられた俺はただただ、何も言い返せないまま突っ立てるしかなかった。
俺のおじさんに当たる人は毎日これだ。
酒を飲み、酔っ払っては俺に暴力を振るう。
俺はまだここに来て間もないが、親に暴力を振るわれてたおかげで慣れている。
「聞いてんのか馬鹿野郎があぁ!」
バシッ―――
俺はもう慣れた…。