‡魔王‡


「少し…記憶を取り戻したのですね?」




「あ…あぁ」


俺は冷静さを保つので精一杯だった。





「魔王様、こちらへお入りください。皆がお待ちかねですよ…」




「皆…?皆って誰だ?」




「……すぐ思い出しますよ」




青年は青い大きな扉を開けた。





中へ入ると物凄い数の人間?がいた。



その人間達は俺を見ると同時に歓声を上げた。




『魔王様が帰って来たぞー!』



『魔王様の復活だぁー』





なんだ…!?



「思い出せないのなら、私が思い出させて差し上げましょうか…?」





青年はその綺麗な赤色の瞳で俺を見つめる。




「いい加減認めてください。あなたは人間ではないのです。この世界の魔王なのです…」





















< 32 / 40 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop