彼氏に一方通行
ここの住人は、相も変わらずシューティングゲームに夢中。私がここへ来た時、既に彼の二次元大冒険は始まっていた。そして、それから1時間は軽く経過していると思われる。
反響を演出したにも関わらず、不満をたっぷり詰め込んだ独り言は、当然のごとく華麗にスルーされた。
「ねぇ田所」
とうとう痺れを切らして、愛しい名を呼んだ。けれどシカト。いつものことです。こんなことで私の心は折れませんよ、決して!
「ねぇ、ボンドくん!」
彼がドップリ入り込んでしまっているゲーム世界の主人公の名で、もう一度呼んでみる。
「あ?」
反応した。マジか……。というか、やっぱりコイツはバカなんじゃないだろうか。今更だけど思う。
反響を演出したにも関わらず、不満をたっぷり詰め込んだ独り言は、当然のごとく華麗にスルーされた。
「ねぇ田所」
とうとう痺れを切らして、愛しい名を呼んだ。けれどシカト。いつものことです。こんなことで私の心は折れませんよ、決して!
「ねぇ、ボンドくん!」
彼がドップリ入り込んでしまっているゲーム世界の主人公の名で、もう一度呼んでみる。
「あ?」
反応した。マジか……。というか、やっぱりコイツはバカなんじゃないだろうか。今更だけど思う。