彼氏に一方通行
「はい、まぁ……そう言いましたけど。言いましたね、言いました。では続きをどうぞっ!」


投げ遣りな感じで言われてヤな感じだYO!



「田所って、性欲ないの?」

「いや、普通にあると思うけどね」

「じゃあ、どうして? やっぱ冷めたんじゃないかな? もう私のこと好きじゃないんじゃ……」

「自分で処理してんのかな? 俺みたいに」


おい瀬那、お前の性欲事情なんか、こっちは興味ねーんだよ。



「あ、引いた? ごめんね」

さっきの仕返しだと言わんばかりに、満足げに微笑む瀬那くん。コノヤロー……。



「けどさ、俺から見たら悠斗、秋山さんのことメチャクチャ好きだと思うけど?」

フッと優しい笑顔を見せて、瀬那くんはそう言った。


「具体的には?」

私も仕返し。瀬那くんは可笑しそうに声を漏らして笑った。



「悠斗の独占欲、尋常じゃねぇよ? 友人として引く、まじで」


< 46 / 59 >

この作品をシェア

pagetop