彼氏に一方通行
どうやら前屈みになったのは、手にしていたリモコンを置いて、私を抱き上げる為だったみたい。


やっと……構って貰える?


私の胸は、はち切れそうなぐらいパンパンに膨らんだ。



すぐ傍、窓際のベッドの上にドサリと投げるように荒っぽく落とされた。

それでも私は、わくわく。期待で気持ちが元気に弾む。




けれど、田所の冷ややかな視線が降って来て――


「お父さんのお仕事もうすぐ終わるからね。ほのかちゃん、それまでここで大人しく寝てなさい」


全身に電気が走って痺れるほどに色気のある、艶やかな低い声で、田所パパはそう言った。



酷い、田所……。

こんなの生殺しじゃないか。


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