ひとまわり、それ以上の恋
私は中学生の頃から大してサイズが変わらない小さな胸がコンプレックスだった。
皆、小学生から少しずつふくらんで大きくなっていくのに。好奇心旺盛な男子に貧乳とからかわれてきた私は、それから男子が苦手になってしまって、恋を覚えることなく、知らずに猫背になって胸を隠すようになっていった。
それがなおさら良くなかったみたいで、背筋を伸ばして胸を張ってちゃんとブラジャーで支えてあげることで、美しいバストのラインが出来上がる――そう教えられてからというもの、AカップからBカップへ、次第にCカップに変化し、スタイルアップしていった。
それからの私は性格まで明るくなった気がする。すべてはプライマリーのブラジャーのおかげだと思ってる。
やさしく掌で包みこむような素材はここち良かったと、シルエットを美しくみせるラインは自信をもたせてくれる。まず第一に、機能性が素晴らしかった。
たいてい機能性に優れていると、一方でデザインがいまいちだったりするのだけれど、プライマリーの下着は、アパレルメーカーでウエディングドレスまで携わってきた有名デザイナーが揃っていて、みんなお洒落で可愛いのだ。
手が出せなかった価格も、いろいろなバリエーションが出てきて、学生でも買えるような手ごろなシリーズも増えた。
私はプライマリーに魅せられて以来、こつこつと一枚ずつコレクションとして集めている。
入社試験ではブラジャーとショーツのデザインと機能性を考え、面接では実際にプレゼンを行ったのだけれど、合格をもらえたのは、こういう下地が役だったからかもしれない。