ひとまわり、それ以上の恋
私は……というと、人見知りする方なので、自分から入っていく、ということがなかなか出来なかったんだけど――
沢木さんのガードがあって女の子は寄ってきてくれても男の子とは隔たりが……。
合コン目的、というのは大体分かったので、その気がなかった私は逆に助かっていた。
もう既にいい雰囲気の人が何人かいる。私はぼうっとしながら沢木さんの営業トークばりの話に相槌を打っていて……膝もとに置いていたバックの中にブルブルと震えが走ってハッとする。
私はスマートフォンを取り出してメールのアイコンが点滅しているのを確認。相手は――市ヶ谷さんだった。
『急いで来てほしい。場所は南麻布の家』
「私、そろそろ出ます」
立ち上がったら、ふらーっと眩暈がした。久しぶりにお酒を飲んだからかな。二、三杯しか飲んでないのに、もう足元がふらついてる。
「待って。俺、外まで送って行くよ」
沢木さんが咄嗟に私を支えてくれた。
沢木さんのガードがあって女の子は寄ってきてくれても男の子とは隔たりが……。
合コン目的、というのは大体分かったので、その気がなかった私は逆に助かっていた。
もう既にいい雰囲気の人が何人かいる。私はぼうっとしながら沢木さんの営業トークばりの話に相槌を打っていて……膝もとに置いていたバックの中にブルブルと震えが走ってハッとする。
私はスマートフォンを取り出してメールのアイコンが点滅しているのを確認。相手は――市ヶ谷さんだった。
『急いで来てほしい。場所は南麻布の家』
「私、そろそろ出ます」
立ち上がったら、ふらーっと眩暈がした。久しぶりにお酒を飲んだからかな。二、三杯しか飲んでないのに、もう足元がふらついてる。
「待って。俺、外まで送って行くよ」
沢木さんが咄嗟に私を支えてくれた。