キミイロ
灰色の君―優美side―
病室の窓から青い空を眺める。
今日は凄く天気が良くて気持ち良さそうだな。
「優美ちゃん?検温の時間だよ?」
この人は看護師の杏実(あんず)さん。
小さい頃からお世話になっている。
『杏実さん!』
「さっきから窓の外ばかり見て
どーしたの?」
『外が気持ち良さそうだなぁと思って!』
「そう。検温が終わったら散歩したらどう?」
杏実さんが素敵な笑顔で言った。
『良いの?』
「散歩ぐらい大丈夫だよ!走ったらダメだけどね♪」