キミイロ
金髪の男が私の腕を掴み
引っ張って連れて行こうとする。
『いや……っ!離してっ!』
「いや!だって可愛い~。」
一生懸命に腕を振りほどこうとするけど
男の力に女が適う訳がなくて……。
ヤバい。
ずるずると引っ張られて行く。
誰か助けて!!
ガシッ!
心の中で助けを求めた時
私の腕を掴んでいた男の腕を横から誰かが掴んでいる。
私は腕を辿って、その人の顔を見る。
誰?知らない人だ。
でも、カッコいい人だな。
少し色素の薄いサラサラの髪を無造作にセットしていて
整った顔にモデルみたいなスタイルの男の子。
でも……
なんかこの人……
「離してやれよ。嫌がってんだろ。」
男の子が金髪の男に言う。