キミイロ
「え……?」
『コイツ…誰……?』
俺は隣にいた男を指差す。
「えっと…その……」
詩穂はしどろもどろで何も答えようとしない。
『いいから答えろよ!!』
「……ゴメン。」
なんで……
なんで謝んだよ……。
謝らなきゃいけない事してんのかよ……
『もういいわ……。』
俺は来た道を戻っていった。
なんで、あんな言い方しか出来ないんだよ……。
俺が悪いのに、ちゃんと理由も聞いてないのに……
なのに…なのに……
俺はゴチャゴチャの頭を整理しようと必死だった。
だから周りなんて見えてなかったんだ……。