キミイロ
『あ、あの!ありがとうございました!』
私は助けてくれた男の子に向かってお礼をした。
「別に。大丈夫か?」
『はい!大丈夫です。
あなたは大丈夫ですか?』
「あぁ。」
短く返事をすると男の子は近くのベンチに腰掛けた。
「……。」
『……。』
「ねぇ……。」
『は、は、はい!』
いきなり声をかけられてキョドってしまった。
「ぷっ!キョドりすぎ。座れば?」
男の子は、そう言うと自分の隣を指した。
断るのも変だし座っちゃえ!
私は男の子の隣に座った。