キミイロ



助けて……
誰か助けてよ……。


ガラッ―――…


「優美?」


『亮…くん……。』


電気も点いてない病室に、不思議そうに入ってきたのは亮くんだった。


亮くんは私の姿を見ると目を見開いて、ビックリした顔をしていた。


「優美!?どうした!?」


『華ちゃんが……華ちゃんが……』


亮くんは震える私を優しく抱きしめ、落ち着かせようと背中をゆっくり撫でる。


「ゆっくりで良いよ。」


亮くんの優しい声が
高ぶった私の身体を鎮めてくれる。





< 162 / 189 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop