キミイロ



女性は何となく優美に似ていて、
男性に寄りかかりながら泣いていた。


男性の方も苦しそうに唇を噛みしめている。


すごく……すごく嫌な予感がする。


本当は頭の何処かで分かっているのかもしれない。
でも、分かりたくなんかなかった。


しばらくすると、男性と女性は白衣を着た先生らしき人に呼ばれ、
優美の病室に入っていった。


俺も、恐る恐る病室に近づき、
ゆっくりと扉を開けた。






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