キミイロ



そこに居る優美は、たくさんの管に繋がれ、誰が見ても弱っていた。


『優美……?』


「今日の朝早くに容態が急変して……
もう、何時間もつか……。」


医者の話を聞きながら
そっとベッドへ近づき、しゃがむ。


嘘だ……。


昨日は元気だったじゃないか……。


悪い冗談はやめてくれよ……。

なぁ…優美……。


「りょ……くん……」


力なく優美が目を開き、言葉を発する。





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