キミイロ



泣きそうになった。


アイツとの思い出は苦しくて悲しいけど、
それ以上に楽しくてキレイなものだった……。


優美は、その思い出を分かってくれているかのように
すごくキレイで、純粋な笑顔で、
「キレイ」と言ってくれた。


俺とアイツの思い出を「キレイ」と言ってくれたんだ。


「―――くん!亮くんっ!」


『えっ?』


「もう!ボーッとして、どうしたの?」


『いや……。なんでもない……。』


「そう?なら良いけど?」


優美は明るく微笑んだ。


ドキッ!!


胸が大きく1回鳴る。


なんだこれ?どうしたんだろう?






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