キミイロ



「じゃあね。」


『あぁ。じゃあな。』


優美が俺に背を向け歩きだす。


俺は近くの緑色のベンチに腰をかけた。


優美。


たぶん俺、お前の事……


でも俺は、こんな感情は持ってはいけないんだ。


忘れないといけないんだ……。


『優美……』


紫色に染まった空に
悲しく俺の声が響いた。







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