あなたがいたという記憶

次の日、私は美嘉と話していた。

美嘉は口が固く、何を相談しても何も文句を挟まずに聞いてくれる。

「それは気になってるからなんだよ!無関係の人が夢に出てくるなんてことないでしょ?
自分が無関係って思いたいだけだよそれは!」

そんなまっとうな意見を言われたら否定出来ない。

「…じゃあどうすればいいの?」

「優はどうしたいの?」

「あたしは…無関係になりたい。」

「じゃあ高橋くんを見なきゃいいんじゃない?見ちゃうからどんどん気になっちゃうんだと思うよ!」

「見ない…か。頑張ってみる!」


何があっても高橋くんだけは見ないようにしよう。固く心に決めた。
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