キミとの距離








「・・・・・あれ?あれって・・・・・・」





優の目線の方向を見るとすらっとしたスタイルで

セットされた髪の毛の‘ジュン’が立っていた





「ジュンだ!さっき学校で逢ったばっかなのに印象違うんだけど!!かっこいい!」





隣で優が騒いでる。

ジュンの撮影現場なんて始めて見た。

それにしても・・・・・ジュンと長谷川雛乃って隣にいたら美男美女でお似合いすぎる!





「・・・はい、ジュンくんと雛乃ちゃん、目線こっちねー」





カメラマンの人が言うと、そこだけ空気が変わったかのように。

いつも日常で逢うジュンじゃない。

惹きつけるような目をしていた。‘プロ’の目。





「・・・・デートの設定なのかなぁ?」




優が言った。本当にそうみたい。

デートの待ち合わせみたいな感じみたいで

長谷川 雛乃がふわふわのレースのワンピース。

ジュンがデニムパンツにシャツみたいな。





「いいねー!やっぱ違うねー!」





カメラマンもその辺にいるスタッフの人も

見物人もジュンと長谷川 雛乃から目が離せなかった。




そう、あたしも。





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