キミとの距離






「純ー!焼きそばパン買ってきたよー」




「・・・・・・悪ぃ、トイレ行ってくる」






こんなところで黙っていられなかった

本当は別れたときに

自分の思い通りに行動したかったのに




どうするかとか、何も決まっていない

でも、俺の足はトイレとは

逆方向に動いていた




あの、消えていった角の先に









「・・・・・・・っ」




「・・・・っ・・・・・」





・・・・・・・・・・・行ってみたはいいものの

そこからはいっていく勇気が

俺にはなかった




・・・・・・・・やっぱり弱いな、俺





芽衣と男が話しているところを

見えないところで盗み聞き



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