キミとの距離
純の代わりになるかと思った
裕介くんには申し訳ないけど
純を忘れる事が出来るかもしれないと思った
・・・・・・・でもね、そんなの逆だったんだもん
他の人と一緒にいたら
尚更純を思い出してしまうんだもん
結局ね、ただ思い知っただけだった
純を忘れるなんて、無理なんだって
純以外を好きになるなんて、無理なんだって
純しかいないんだって
「・・・・・・・・・・え?」
裕介くんが立ち止まったのは
一番奥の教室
移動教室でも使うことのない教室
「・・・・・・・・・ここだよ」
裕介くんの声がいつもより少し、
低いような気がした