図書館LOVE☆
でも、なんだかすごく
聞き覚えのある声だった。
この透き通るような声 ‥ ── 。
「あの…離してください。」
「ん?なんで」
「私…あなたのことまだ知らないです」
「知ってるよ。衿奈は俺のこと」
「へ…?」
私の名前、知ってる?
少し怖くなった。
いきなりだきしめてきて
名前も知ってて、
ストーカー…!?
そんなことを思い始めたとき
彼は私の体だから腕を離し、
私の座るイスの前に
ゆっくり歩いてしゃがんだ。
「な、俺のこと知ってるだろ?」