図書館LOVE☆
この声は…
顔を見なくてもわかった。
雅の声だった。
雅は調子が良さそうに
友達に話していた。
上にいきたいけど
このまま通るのも嫌だしな…
そう思ってたとき
雅の口から思わぬ名前が聞こえた。
「そういえばさー。俺の前の彼女の衿奈覚えてる?」
「っ…!」
私は咄嗟に階段のしたに隠れた。
ほんとはこんなことしたくないけど
ここに来てしまったら
引き返せないし
何を話すのかも気になる…。
「あー、一年の?可愛かったのになんで別れたんだよ~。」
「あいつさー可愛い顔してガード固くてさ。なかなかヤらせてくんねーの!」
「そんくらい我慢してやれよ~」
え、今のは雅が言ったの…?
私が付き合ってたときの雅は
優しくて紳士的で。
こんなわるい口調で
喋ってるところなんて
一度も見たことがなかったから
信じられなかった。